THE TITS - 狂乱危胸 (LP) ¥3500+tax
THE TITS “狂乱危胸” reviews
衝撃のファーストアルバム”悦楽患者”リリースから1年余り。
前作があまりの問題作だったため、次のアルバム製作には必要以上の知恵と勇気が必要だと感じていました。
が... まあ世代なのでしょうか、それともハッタリなのでしょうか? 彼らはそれをいとも簡単にこなしてしまう 笑
セカンドアルバムとなる今作 “狂乱危胸” は予想を遥かに超えるネクストステップ感満載の新たなる問題作!
ハードコアパンクにとって大切なパフォーマンスが遺憾なく発揮され、なんの偽りもなくリスナー達に
喧嘩を売ってくるのはTHE TITSにとっていつものことである ギャフン。
体の奥底から搾り出される狂介のジャンキーボイスはその正直でスマートな楽曲群を強烈に煽り、
暴力スタイルが席巻するハードコアソングの完成に貢献。
さらに自身のアべレージを超越したセンス良いリズム隊と一触即発とも言うべき
絶対的ノイズギターは今回の作品でも抜群の存在。お見事である。
昭和&九州をキーワードに ADK 〜 VIOLENT PARTY 〜 加害妄想 〜 SELFISH RECORDS
という流れを思い起こしてしまうのは自分だけだろうか!?
不気味にハウリングするオープニングを密に繋ぐジャパニーズハードコアクラシック漂う1曲目にはもう呆然唖然。
B面9曲目のdear lostsでは警報鳴り響くなかあのベースラインで幕をあけ、
心躍りだす反則技でフェイドアウトする大胆なオマージュまで披露する。
全収録曲グルーブ&ドライブの応酬により聴く者をワクワクさせてくれるのは、
いつも楽しむ事を忘れない狂介からのビッグなプレゼントかもしれない。
さて本作はLPとCDによるWリリース作品だが、トラックリストやミックスダウン
さらに作品タイトルやアートワークなど仕様が完全に異なる少々厄介な作品となります。
前者ではこれぞハードコアパンクと納得いただける雰囲気満点の完成度ですが、
後者では実験的かつ前衛的な試みにより良い意味で裏切られてしまう驚愕の内容!
ちなみにアナログ盤には40ページほどのブックレットが付属するのでハードコアマニアックスの方々なら
視覚でもフルに楽しめます(40ページってなんじゃい!!)
今後、THE TITSの動向、方向性など一切聞いていません。
レビュー寄与にあたり何度も作品を聴き込んでいると、
この作品が彼らのピリオドに相応しいと感じてしまう野蛮で盆暗な自分がいます。
まあそんなのメンバーにとったら迷惑極まりないのですが。。。
この大都会東京を代表するハードコアパンクバンドには、
まだまだこのパンクシーンで大暴れしていただきたいのです!
いままで活動してきた経験とこれからの未知なる可能性が彼らを大きく変化させることでしょう。
そんなTHE TITSに、ひとまず乾杯!!
Be Bad Be Glad
shimokitazawa KILLERS / inoue
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